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★ ウツになる人は何かに失敗すると、すべて悲観的に考えてしまう その失敗が取り返しのつかないものだったり、失敗を何度も繰り返したりすると、そのマイナス思考はエスカレートしていきます。 そうなるとその気持ちはほかのことにまで及び、たった一度の過ちやまれにしか起こらないアクシデントを経験しただけでも、すべてがダメなように感じられて気分がふさいでウツ状態になってしまうことがあるものです。 たとえば、ひとつの大学の受験に失敗しただけで「ボクの人生はこれからも失敗ばかり続くのだ」と落ち込んだり、仕事でミスをしたビジネスマンが「これでもうオレの出世の道は絶たれた」と悲観したり、あるいは、好きな人にフラれた人が 「ボクはいつも女の子にフラれる運命なんだ」 「私は不幸の星のもとに生まれた女なの」 と、運命のせいにするのも同様です。 ★ 過度に一般化しすぎている このように、「どうせ自分は何をしてもダメなんだ」「いつもこうなるんだ」と、ものごとをすべてひと括りにして一般化し、「悪い」と決め付けてしまう考え方のクセを「過度の一般化」といいます。 冷静なときであれば、思いもよらないような偏った考え方も、心に余裕がないと一気に真実味を感じるようになります。感情が高まると、理屈が引っ張られてしまうのです。 そこから、少しでも辛いという気持ちが生まれると、さらに辛さを生む悪循環に陥り、出口のない闇にはまり込んでしまう危険性があるわけです。 ★ 悩んだときには、目の前の問題と現実的に向き合う そんな悩んでいる自分に気づいたら、こう自問するといいでしょう。 「『いつも』って具体的にはいつのことなんだ?」 「『運命』っていったいだれが決めたんだ?」 あなたが一般化してしまった言葉について、できるだけ具体的に考えてみるのです。すると、そこまで悪く考える根拠がないことに気づくことが少なくありません。 「あの大学の入試には落ちたけど、次の試験はうまくいくかもしれない。考えてみたら、自分には次に受ける大学のほうが合っている」 「A社との商談は失敗したけど、思いだしてみるとB社のときにはうまくいったんだ。挽回のチャンスはこれから何度もあるはずだ」 「運命だと決めつけているのは、ダメな私自身なんだ。あの人にフラれたのには、ほかに理由があるのかもしれない」 どれも当たり前のことのように思えますが、その当たり前のことを、感情を抑えて考えられるようにするのが大事です。そうすれば、目の前の問題と現実的に向き合うことができるのです。 そうして問題を解決できたなら、次からは、ものごとをひと括りにして考えないようにする。それが、必要以上に自分を追い込まないためには大切です。 とにかく、根拠もなく悲観するのは損をするだけです。「今回がダメだったから次もダメ」なんて、誰にもわからないのですから。 |
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