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イライラしてつい、自分で驚くような皮肉を言ってしまうことはありませんか。 また、自分ではとくに意識していないのに、 「今日は、どうしてそんなにピリピリしているの?」 などと身近な人にたしなめられたことはありませんか? そのようなときには、何か人間関係で我慢していることはないか、振り返ってみましょう。嫌みやきつい態度は、言いたいことを言えないストレスのあらわれであることが、少なくないのです。 たとえば、会社の会議が予想以上に長引いてしまい、友だちとの打ち合わせ時間を過ぎでしまったとしましょう。 「待ち合わせがあるのでお先に失礼します」と上司に言えればいいのですが、仕事である以上そうもいきません。 さらに、その会議が堂々巡りの議論をしているようなら、あなたのイライラは募るばかりでしょう。そうなると、そのイライラは、貧乏ゆすりや周囲へのトゲトゲしい物言いといった形になって表れたりするものです。 こうした行為は、自分の意思に反して反射的に出てしまう一種のクセと言えます。それが、貧乏ゆすりや他人への嫌みといった程度ですめばいいのですが、なかには過食症のような症状となってあらわれる場合があります。 たとえば、夜中になると無我夢中で何かを食べてしまう。その衝動は、おなかが減っていてもいなくてもやってきて、一定時間食べるとスーッとひいていきます。 そうした症状に悩む女性たちに「どんなときにそうなるのですか?」と尋ねてみると、やはり言いたいことが言えない人間関係の悩みがきっかけになっていることが少なくないようです。 自分より権力や力のある人(両親、選定、彼氏、夫、上司など)から、一方的に何かを押し付けられたり、行動を縛られたりしていることが多いのです。 こうした症状に悩む人は、 「自分の食欲をコントロールできないなんて情けない」 「私は家族をいつも傷つけてしまう、悪い人間だ」 などと、自己嫌悪に陥りがちです。そして、何とか症状を抑えようと努力します しかし、症状だけを治そうと思ってもなかなか治ってくれるものではありません。それを治すには、引き金になっている人間関係という現実問題を解決するのが。もっとも効果的であり早道です。 ただ、日常生活のなかでは言いたくても言えない場合があり、それができないから悩みも深刻なわけです。 ですから、そんなときには、まず、 「言いたいことを言えないから、イライラしたり衝動的な行動をとったりするのだ」という意識を持つことです。その意識を持つだけで、ある程度ストレスを抑えることはできるはずです。 さらに、 「あの人に言いたいことが言えれば、私の悪いクセは治るかもしれない」 という可能性を感じられれば、それもひとつの前進であると考えましょう。 |
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