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人は、過去に成功した方法や考え方を、次の機会に塚嘔吐する傾向があります。いわゆる「学習」と呼ばれる能力で、人間なら誰でも備えています。 勉強、仕事、恋愛など、経験によって身につけた問題方法の解決というのは、その人にとって大きな武器になります。多くの場合、それは自信を生み、心の安定にもつながっていくものです。 ところが、いつでもそれが通用するとはかぎらないのが人生の奥深さであり、面白さでもあります。得意技や絶対的な切り札を持っている人ほど、それに頼りすぎる傾向があり、それが通用しないと分かったときに、それ以外の方法を使うことができなくなってしまいます。 ★ これまでの考え方の習慣やクセが否定されることがある 優等生がそれまでの暗記一辺倒の勉強法では太刀打ちできない難問にぶつかる。やり手の営業マンが、新しく赴任してきた上司に従来のやり方を否定される。プレイボーイが、得意の口説き文句がまったく通用しない女性に遭遇する。 そういうケースでは、過去に成功した経験が、新しい方法を試そうという自分にブレーキをかけてしまうことが多く見られます。そして、自分ひとりで解決しようと必死に考えれば考えるほど、その成功体験に縛られることになり、出口のない迷路に入り込んでしまうのです。 かつて大きな成功を収めた企業の経営者が、それまでの方法にこだわるあまり柔軟に考えることができなくなってしまい、時代の変化についていけずに最後には会社をつぶしてしまったという過程も、その典型的なケースといえるでしょう。 ★ 自分を追い込まないためには、虚心坦懐の境地になる それにはまず、頭を冷やす必要があります。あれこれ考えたり、解決策を探したりする前に、何よりも心を鎮めることです。その方法は、お気に入りの音楽を聴く、カラオケで思いっきり歌う、スポーツで汗を流す、エステに行く、友達にグチを聞いてもらう、ハーブの香りを楽しむなど、あなたがリラックスできることなら、何でもかまいません。とにかくいったん、「虚心坦懐」の境地になってみることです。 そうして冷静な自分を取り戻したなら、次にやるべきこと、それは「自分の考え方のクセをつかむ」ことです。 ひとまず気分転換できると、もうすっかり解決したかのように思って、このステップをとばしてしまう人が少なくありません。しかし、それではまたしばらくすると、同じ辛さに陥ってしまいがちです。そしてそれを何度も繰り返して居るうちに、最初は効果のあったリラックスの方法も通用しなくなり、なかなか立ち直れないほどに悪化していく恐れもあります。 ★ 人が悩んだり、失敗したりするときには、決まった思考や行動のパターンを繰り返すもの ほとんどの場合、それは偏ったひとりよがりのものであることが少なくありません。 そうした考え方のクセが自分にはあるのだということをまず理解すべきことです。それを理解できてはじめて、どうすればいいのかという解決策を検討していけるものです。 もし、考え方のクセをあなたひとりで見つけるのが難しければ、誰かほかの人の助けを借りるのもいいでしょう。家族や親友など、あなた以上にあなたの性格を知っている人がいるはずです。 ここでは、どうすれば考え方のクセを治せるのか、その方法を紹介しましょう。 |
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