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★焦燥感と焦りが強まる うつ病タイプには、何もやる気がなくて、ボーッとしているタイプと、いつも先々のことを考えては、イライラしたり怒りっぽくなったりするタイプがあります。 一般的には意欲が低下してものぐさになりますが、イライラタイプは、体のことが心配になって先々のことを考え、気持ちばかり焦って落ち着きません。 うろうろと歩き回ったり、洋服や皮膚をむやみにこすってみたり、うぉーっと声を上げたり、何かに追い詰められたような感じで話したり、ときには攻撃的になって人の悪態を突くような人もいます。 とくに高齢者のうつ病にイライラ型が多く、一見すると元気そうに見えるため、うつ病が見逃されることがあります。 あるいは、気分が落ち込んでふさぎこんでいるように見えても、内心では焦燥感とイライラがつのり、それが一気に爆発して行動や言葉に現れるような場合もあります。 ★イライラは本人にも理解ができない うつ病でなくても、誰でも高齢者になれば、体調不良で腰が痛かったり、肩が凝ったりするもので、このように体調不安があると、ふだんから気が短かったり、いら立ちが目立つような人は、自然と相手に八つ当たりしたり、イラつくことも多くなるものです。 そのような場合のイライラには、何かしら原因があるもので、体が痛む、薬が効かない、頼んだことを果たしてもらえなかったなど、本人にとって正当な理由があるはずです。 このようなイライラは、原因がはっきりしているので、うつ病の症状とは違いますが、うつ病の場合には、体や心に漠然とした不安感があって、焦りやイライラが生じており、本人も何が原因だと特定ができないのです。 要は深い喪失感や孤独感、抑うつ感から起きています。 【ここがポイント】 ● イライラ型も精神的エネルギーは低下している イライラ型の場合は、見かけは落ち着きなく動き回りますが、精神的エネルギーが低下している点では、ものぐさタイプと同じです。 攻撃的な言動をとる裏側には、孤独で寂しくてやるせない思いが渦巻いています。何かをやろうとしても、気持ちばかり先走ってうまくいかないのです。 しっかりした思考力や正しい判断力は失われているので、いらだちが強いときには周囲の人は目を離さないように注意しましょう。 |
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