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うつになりやすい人は、まじめで勤勉な人が多く、仕事に打ち込むタイプですが、実際に、仕事が好きで打ち込んでいるかどうかは疑問です。 もともと責任感と義務感が強いので、なんとか成績を上げようと努力し、残業や休日出勤などが増えますが、たんに責任感から頑張っていることも多いのです。 仕事が適職ならストレスはたまりにくいですが、義務感で仕事一筋の人は、本人が気づいているかどうかは別として、仕事は大きなストレスとなっているだけでなく、家族も大事にしていないので、家庭不和も起こりやすい状態となっています。 そういう人は、同僚と飲みに行くこともなく、頭も固くて融通がきかないため、解消されないストレスが蓄積していきます。 そしてあるとき、うつ気分になって、虚脱感、倦怠感、無力感に襲われるようになり、会社にも行くことができなくなってしまいます。いわゆる出社拒否です。 会社からすれば、バリバリ働いてくれる仕事人間は、健康なときは大事にしてくれますが、精神を病んで燃え尽きてしまえば困った存在となります。 会社としては、暇な部署に異動させて様子を見てくれるかもしれませんが、リストラの可能性もあります。こういう人は、会社に尽くした割には報われず、そのくせ出世をできず、不満だけ持ってしまう人です。 仕事を打ち込みすぎたために、うつになった人はどうすればいいのだろう。 まずは、自分の仕事を客観的に見るクセをつけ、自分と仕事の関係をときには見直してみることが大切です。 本来、仕事とは、自分と家族を養うための報酬を得るために、しているものであり、仕事をするために生まれてきたのではないということを、しっかりと認識することが大切です。 本当に生きがいのある仕事をするつもりなら、自分で会社を起こすとか、技能を磨いて、それで社会に奉仕すべきです。普通のサラリーマンの仕事で、命をかけるほどの仕事などないのです。これぐらい割り切った考えをしておくべきです。 もし、自分が仕事にのめりこむタイプであると思い当たるなら、自分と仕事との距離を少し開けて、少しいい加減なサラリーマン生活を送ったらどうでしょう。 「この不景気にそんなバカなことを考えているヒマはないよ、早速、商談に行って、交渉をまとめなければ・・・」などと、切羽詰った気持ちをしているのであれば、あなたはすでにうつになる危険領域に位置していると考えたほうが良いでしょう。 |
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