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だれでも適度な運動量で、気持ちよい汗をかきますと、さわやかな気分転換になりますが、うつ状態になりますと、そもそも運動をする気にならないものです。 ですから、バドミントンとかテニス、あるいは卓球や泳ぎをするような特別な運動よりも、身近にいつでも思いついたときにできるウォーキングなどが最適です。 あまり気張ってやる必要はなく、ちょっと汗ばむ程度でよいのです。 うつ状態も悪くなりますと、いくら汗をかいてもすっきりした気分になるわけではなく、 たとえウォーキングして山の美しい景色を見ても、あるいは美しい夕日を眺めながら歩いても、感心するような余裕はなく、ただ憂うつな気分を抱いたまま歩いているだけです。 ただ、歩いて汗をかくと、疲れてしまうだけかもしれませんが、毎日やっていると、それは別の効果が表れてくるのです。 歩く習慣をつけますと、脚の筋肉で消費される栄養や酸素を送るために、まず血行がよくなり、血液の流れがスムーズになります。 そうなりますと、心臓は全身に血液を送り出して、脳の神経にまで栄養と酸素が十分送られるようになるのです。 このように歩くことで、血液の流れが促進されます。 足は第二の心臓といわれるゆえんです。 つまり歩くことは、足だけでなく全身の血の巡りをよくしますので、偏頭痛や肩こりにも効果があります。 脳にも大量の栄養と酸素が流れ込み、脳細胞を活性化することにつながります。 ですから、はじめのうちは、汗をかいてもスッキリした気分になれなかったとしても、1日1時間程度のウォーキングを続けていると、血液の流れが良くなって、うつ状態は改善されてきます。 ただ、うつ状態のときは注意力が散漫になりますから、交通事故などには十分気をつけなければなりませんが、それにはできるだけ交通の混雑しているような街中は避けて、公園や河川敷などをコースとして選ぶのが良いでしょう。 もちろん、歩くこと以外の運動も同様の効果があり、水泳、テニス、ジョギング、サイクリングなどても良いのですが、うつ状態によっては、そんな気にもならないものです。 いずれにしても、なるべくお金がかからず、楽しんでやれる運動が長続きします。 |
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