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つい最近まで、早寝早起きが当たり前でしたが、そのときは、私たちはおおむね体内時計に従って生活していました。朝になれば体内時計も朝を示して起床し、夜になれば体内時計も夜になって自然に眠くなったものです。 現代の都会の生活は、体内時計とはほとんど無縁の人が多くなり、仕事によっては朝と夜が完全に逆転している人もいれば、職種によっては勤務時間のシフトで昼夜がしょっちゅう入れ替わる人もいます。 タイプで言えば、朝の目覚めが早く、午前中からスッキリした頭で活動できる朝型人間と朝の目覚めが悪く、午前中はぼんやりしていますが、午後遅くになるとエンジンが快調となって、深夜まで活動できる夜型人間とに分けられます。 うつになりやすいのは後者のタイプです。 朝型人間と夜型人間とでは、体内時計が数時間ずれており、夜型人間の体内時計が遅れているのです。体内時計が遅れることについては、たとえば低血圧など遺伝的な要素も考えられますが、生活習慣による部分が大きいようです。 睡眠時間の長さは、だいたい6〜8時間で人によって決まっているから、朝、早起きをするためには、夜、早く眠りにつかなくてはなりません。 「夜型はうつになりやすい」といわれているため、うつ型人間は、夜、早く寝付こうと努力しますが、すでに夜型になっているから、なかなか眠れません。アルコールに頼ってでも寝ようとしますが、あまり効果がないどころか、かえって寝つきが悪くなり、夜型がさらに進行するという悪循環に陥ってしまいます。 うつ傾向のある人で、生活が夜型の人は、なるべく朝型にシフトしたほうが良いでしょう。 それには次の7点を守れば、徐々に改善していきます。 @ 睡眠薬やアルコールに頼ってはいけない A 夜遅くまでテレビを見たり、精神集中を必要とする作業は、なるべくしない B 目標とする速い時間に目覚ましをセットして寝る C 部屋を閉め切らず、朝日が入る部屋に寝る D 朝、早く目覚めたら二度寝をしない。昼寝もしない。 E 夜、眠くなったらすぐに寝る F そして、翌日も早く起きる努力をする。 |
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