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会社の組織というのは、いろいろと規則があって、利益優先が働くため、いろいろとプレッシャーがかかってきます。 それだけではなく、当然、人の集まる集団でもあるため、自分と相性が合う人もいれば、顔を見るだけでイヤな人間もいっぱいいるものです。 ですから、組織で仕事をする以上、嫌な仕事もあるだろうし、嫌な人間ともいっしょに仕事をすることもあり、多少とも不快な気持ちを毎日経験しています。 それらが、結果的にストレスになるのですが、仕事が順調に運び、業績も上がっているようなときには、ストレスはさほど苦にならないし、逆にストレスが仕事の励みになることもあります。うつ気分に陥りやすい人は、仕事をしている間は、うつであることすら忘れてしまうこともあります。 これも仕事の能率が上がっているときのことであり、社会の景気が悪くなって会社の業績も落ち、いくら仕事をやっても、成績が上がらなくなったりすれば、仕事の負担のみのしかかるようになります。 その場合、有能な社員ほど、会社の期待は大きいし、また有能な人ほど、自分の力をみせつける絶好のチャンスだと思うこともあるでしょうが、いつまでも頑張れるものではありません。 もし、不況が長引いてしまったら、「仕事が生きがい」とか「趣味は仕事」と言っているような余裕などなくなってきます。 そうなりますと、ふだんは気にもとめなかったような組織の人間関係にも不信感を抱くようになって、やがて「自分は会社の犠牲になっている」と思うようになったり、あるいは「あの部下のために・・・」などと、特定の人間関係をのろったり、新入社員の仕事ぶりやマナーにも腹が立つようになります。 これまでは逃げ場所であった仕事が、逆に自分の首を絞めるようになり、余裕のある間は楽に耐えられたストレスも、耐えがたいものと感じられます。かつては自分を守ってくれたものが、自分を責める敵に変身するのです。 こうなったときは要注意です。 自分をさらに鞭打って仕事に集中しようとする人もいますが、それは危険なことであり、無意識のうちにストレスが心を支配するようになり、だんだんとうつ状態に陥ることがあります。 |
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