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★仕事人間であった人ほど危ない サラリーマンであれば、誰しも定年退職を迎えるものですが、始めのうちは「毎日が日曜日」ということで、心ウキウキすることがあっても、それが続きますと、次第に退屈な日々の繰り返しになって、生活がむなしくなり、生きがいもなくなって、うつと言わないまでも心の病にかかることがあります。 特に仕事人間で、仕事以外に趣味がなく、会社で仕事をして出世することのみを目標にしてきたような人は、自分の役割は終えてしまったというむなしさで大きな心のダメージを受け、仕事以外の役割がないと、自分の生き方に目標を失います。 また、妻はいつも一人で家庭を切り盛りしていた関係から、夫が一日中家にいることにうんざりし、労わってくれるどころか、相手にもしてくれないのが実情でしょう。 こうなりますと、仕事人間であった人は、職場にも家庭にも居場所がなくなります。 ★退職が、数ヵ月後ぐらいから発症しやすい 定年を迎えた数ヶ月は、やっとあの仕事の緊張感から解放され、これから自分の趣味ができて、やりたいことが何でもできると思って、ほっと一息つくものです。 ただ、どんなことでも、自由にできて楽しいのはちょっとの間であり、それが済んでしまえば、あとは何をしようかとあれこれ迷う生活になります。 そして、これが生きている間中続くとなれば、人間はゾッとするものです。 なにぶん人間関係が隣近所と構築できていませんので、ひとりぼっちの心境にもなります。あくまで仕事人間の付き合いは、会社の中だけでの付き合いであり、辞めた後からの広がりは何もありません。 定年後のプランが絵に描いたもちだったと気がつくのが、だいたい数ヵ月後です。 意気揚々と第二の人生を謳歌しようと考えていたのも束の間、だんだんとやる気が失せ、将来に希望が持てなくなりますと、定年によるうつ病が発症する可能性もあります。 |
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