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★体の不安から、重い病気だと思い込む 高齢になると家に閉じこもることが多くなるため、孤独感にとらわれます。ひとりきりりのときに倒れたらどうしよう、などと死への不安や恐怖も強くなってきます。それらが心理的ストレスとなって起こるのが、老年期うつ病です。 老年期うつ病の特徴は、身体的名症状にとらわれやすいことです。おなかがつねにゴロゴロする、食欲がない、下痢をする、動悸が治まらない、夜中に目が覚めて朝まで眠れないなどの症状を強く訴えます。 なかには、とくに異常はないのに、これは重い病気に違いないという妄想を抱き、あちこちの病院を診てもらっている人もいるようです。 もう一つの特徴は、ときに認知症と同じような症状が現れることです。物忘れや勘違いがひどくなったり、時間や状況をよく把握できなくなることがあり、これを「仮性認知症」と言われるようです。 しかし、うつ病によるこれらの症状は認知賞とは基本的に違います。認知氏を右派、脳が萎縮するために怒る脳機能の障害で、残念ながら現段階では完治することは見込めません。 うつ病の場合は、抗うつ薬や環境の調整でよくなっていきます。「年だからボケが始まったのだろう」などと思わないで、うつ病か認知症かを見極めて、適切に対処することが大切です。 とくに、体の病気があって薬を服用している人は、抗うつ薬の選択には専門的な知識が必要になります。 ★老人性うつ病と認知症との違いは 認知症は、数年前から物忘れがひどくなり、そのうちに自分の名前も子どもの顔も忘れてしまうというように、経過がゆっくりしているのがふつうです。 うつ病の場合は、比較的短い期間で、物忘れや勘違いが激しくなります。 さらに、うつの人は、「最近、物忘れがひどくなった」「ボケが始まったのだろう」などの不安を強く持ちますが、認知症では、物忘れのがひどくなったという自覚がないので、気に病むようすは見られません。 ただ、年齢的にいって、始まりはうつ病でも、やがて認知症に移行する人もいるため、判別が難しいこともあるようです。その場合は、MRIやCTで脳の状態を検査して、さらに詳しく調べるといいでしょう。 |
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