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最近は、うつ病に関する本なども多数出版され、うつ病の知識も広く知れわたるようになった結果、ちょっとした症状でも専門医に相談する事例が増えてきています。 一方では、やる気を失った自分に対し、「自分自身を叱咤激励して、もっと頑張らないといけない」と鞭打って、ひとりでつらい現状を打破しようともがく人も少なくありません。ひとりで克服しようとする気持ちは大切ですが、うつ病だけは自分ひとりの力で治せるものではありません。 うつ病は、心のストレスがたまりすぎて、それを自分の意思で発散できなくなったため、起こっている状態ですので、まずはストレスの原因となっている元を断たなきゃダメです。それを取り除かない限り、病気は長引き、重症化してきます。 そのストレスの原因はいろいろあるでしょうが、だいたいは対人関係であったり、仕事の重圧であったり、家族の死であったりします。そして患者自身がストレスの原因を認識することによって自分自身で解消しなければ、いつまでたっても症状はよくなりません。 ですから、ただ「頑張ろう」「元気だそう」などと言っただけでは逆効果なのです。 うつ病の解決の手口はいろいろありますが、うつ病の原因であるストレスは、ひとつだけでなく、いろいろなストレスが複合的に組み合わさって、できあがっています。 要するに釣り糸がもつれたような状態でストレスが作られていますので、その釣り糸を少しずつほぐすことが肝要で、その釣り糸をほぐすときに、ひとつひとつもつれた原因であるストレスを患者自身が特定しながら、自らほどいていくことが大切です。 そうすることで患者さん自身が問題点に気づき、症状は目に見えて改善されてきます。 |
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