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慢性病は別として、普段から健康で体に自信があった人が、急に病気になったり、あるいはケガをして入院するようになると、それをきっかけにうつ状態になるケースがあります。 健康に強い自信を持っているほど、その傾向が強くなるもので、今まで経験したことがないような入院や手術の苦痛に加えて、将来のことなども気になり、心細さや不安がつのって気分が落ち込んでいきます。 特に健康に自信があり、精力的に仕事に取り組み、会社ではリーダーシップを発揮してバリバリ業務をこなしていたのが、病気で入院でもするようになると、孤独感とか社会からの疎外感などもあって、いっそう落ち込みやすくなります。 また、高齢者の場合にも、歩行困難になったり、寝たきり状態が続きますと、うつ的状態に陥ったりします。 糖尿病や高血圧、あるいは心臓病などの慢性疾患を抱えている人も、病気への不安から、うつ病を発症しやすくなります。 現在、日本のうつ病の人数は、全人口の3パーセントといわれていますが、慢性疾患のある人は、その2倍の率程度になるようです。 こうした慢性疾患は内科で治療を受けることになりますが、精神症状が強くみられる場合は、内科の主治医の了解を得たうえで精神科も受診しましょう。 うつ状態がひどくなると、薬をきちんと飲むことができなかったり、リハビリテーションに支障をきたとたりして、症状が悪化する場合があります。 内科だけの治療ではじゅうぶんな精神的ケアは受けにくいので、体と心の両面から治療する必要があるでしょう。 |
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