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★抗うつ薬の脳内での働きは うつ病は、セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質が減少し、神経細胞間の情報伝達がうまくいかなくなるために起きると考えられています。 情報伝達物質は、神経細胞から放出されて情報を伝えたあと、再び神経細胞に取り込まれるしくみになっています。 この再取り込みを防いで、シナプス間隙内の神経伝達物質の量を増やすことによって、情報伝達を活性化させる働きをするのが抗うつ薬です。 @ 安定した効果を発揮する「三環系うつ薬」 50年以上の歴史を持つ抗うつ薬で、現在も一般的に使われています。主にノルアドレナリンの再取り込みを疎外して抑うつ気分を解消します。 ただ、アセチルコリンやヒスタミンなどほかの神経伝達物質にも作用するため、抗コリン作用やヒスタミン作用などの副作用が出やすくなります。 A 三環系より副作用が出にくい「四環系うつ薬」 三環系抗うつ薬の副作用を弱くすることを目的に、開発された薬です。 三環系が化学構造に3つのベンゼン環があるのに対して、この薬は4つのベンゼン環があるのでこの名で呼ばれています。 B セロトニンの再取り込みだけを防げる「SSRI」 欧米で1980年代に開発された、「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」です。 ほかの神経伝達物質には作用しないので、セロトニンの問い去りこみだけを阻害してセロトニンを増やす効果があります。副作用は少ないものの、むかつきなどの消化器症状を起こすことがあります。 C 副作用が少なく、高い効果が期待される「SNRI」 SSRIに続いて開発された「セロトニン・ノンアドレナリン再取り込み阻害薬」です。SSRIがセロトニンの再取り込みだけを阻害するのに対し、SNRIはノンアドレナリンの再取り込みも阻害します。これはSSTI同様、ほかの神経伝達物質には作用しないので副作用は少ないのですが、まれに消化器症状が起こる場合もあります。
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