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★脳内に電流を通して脳細胞を刺激する うつ病の患者さんの中には、抗うつ薬を使っても効果がない人や、心臓疾患などの合併症があって抗うつ薬が使えない人がいます。そのようなケースには、直接脳に働きかける治療法を用いることがあります。 その一つが、「無けいれん電気ショック療法」といわれるものです。 具体的には、陰極と陽極をつないで脳内に電流を通し、外的に脳を刺激することで、セロトニンなどの神経伝達物質を活性化させる方法です。 ★けいれんや痛みはなく、安全性も保証されている 電気ショック療法をそのまま施すと、筋肉にもけいれんが起きてしまいます。 最近は、麻酔科の医師と連携し、筋肉がけいれんしないように全身麻酔をかけてから行います。 患者さんにはまったく痛みがなく、通電されたときのショックも感じません。 電気ショックというとなんとなく怖いイメージがあるかもしれませんが、速効性があり、副作用もほとんどなく、安全性の高いことが特徴で、世界的にも認知されている療法です。 これは、自殺願望が強い、拒食で衰弱が激しい、身動きできないほど精神運動制止が強いといった、重症の患者さんにも好結果をもたらしているということです。 心臓にペースメーカーを入れている人や脳腫瘍がある人は、電気ショック療法を行えないわけではないようですが、実施する際は、特別な注意が必要のようです。 なお、この療法は、医師の判断で強制されるようなことはなく、患者さんや家族の方との話し合って、合意を得たうえで行われます。 |
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