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★治ったように感じても薬の効果 薬の効果は、身体面に早く現れます。 薬物の効果がだんだんと効いてきますと、疲労感が薄れ、食欲はでてきますし、やる気も徐々に起こってきます。 寝ることができなかった睡眠も、正常に働きだして、よく眠れる日が続くようになり、また外出や運動などもしてみようという意欲が湧いてきます。 疲れ果てて起きるのさえやっとだった患者さんが、運動や外出をしてみたいと言い出せば、止める必要などはありません。 ただ、これらの症状の改善は薬物効果によるものであるので、心身が安定して本来の気力とか精神力までが戻るには、まだ少し時間がかかります。 本人は、体の調子が良くなったと思って、職場復帰を強く求めることがありますが、あくまで担当医の意見を聞いてからにしましょう。 あくまでも社会復帰に強い気持ちを持っているようですと、それは「焦りとか、早く何とかしなければ」という気持ちであり、その焦りこそがうつ病の症状ですので、気をつけましょう。 ★患者が焦っても、家族まで焦らないように 回復期になりますと、家族の目には非常に元気になったように感じられるため、当初は担当医の意見に従って、「励ますのは良くない」、「頑張れ」、「すぐに治るよ」などと言ってはいけないと注意をしているものですが、元気になるにつれてつい忘れがちになるものです。 どんな病気でも治りかけた頃が大切です。 たとえ、一時的に良くなったように見えても、薬物効果で良くなっているケースが多いので、患者に接するときには、病気なんだということを肝に銘じ、叱責とか非難などすべきでなく、「早く仕事に復帰したらどう?」などと言って、患者に精神的ダメージを与えないようにしましょう。 こういうときこそ、家族の人は、気長く忍耐強く待つ姿勢が大切です。
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