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うつ病は、自分の能力の限界以上を、頑張りすぎたために生じた病気であり、うつ病の人は自分なりに精一杯努力しているのです。 その結果、自分のキャパシティーを超えたために病気になり、満足に働けなくなったのだから本人が一番悩んでいるのです。 そういうとき、うつ病で元気のない患者さんに「あなたは難にでも頑張ってきた人だから、すぐに治るさ」などと声をかけたい気持ちは、ご家族なら当然ですが、うつ病の人は、休息によって心と体をしっかりと休めることが大切となるため、「頑張れ」や「大丈夫だ」などという声かけはできるだけ控えましょう。 その理由は、うつ病になれば、不安感や焦燥感が強まり、落ち着きもなくなって冷静な考え方ができないからです。 がんばれといっても、「今、何を最初にやれば良いのか、あるいは何を後回しにしても良いのか」という、優先順位がつけられない状態になっているから、ご家族から「頑張って」と励まされても何をどう頑張ればよいのか、自分はどう頑張ればよいのかわかりません。 さらに、考え方が悲観的になっているため、「家族に頑張れといわれてもそれに報いることのできない自分を不甲斐ない」と自分を責め、さらに状態が悪化してしまうこともあります。 また、精神が極度に落ち込み、物事に対する興味が失せ、何をしても楽しいと思う気持ちがなくなっているため、気晴らしなどは何の役にも立ちません。 うつ病は病気ですから、気晴らしで気が晴れて元気になるなどということはないと知っておきましょう。
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