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うつ病の人は、正確もきまじめな人が多く、自分を責める気持 が強いため、何かにつけてものごとを悪くとる考え方をしがちです。 「こんな自分は生きていても、周囲に迷惑をかけるだけで、何の役にも立たない」 「本当に自分は生きる値打ちがあるのか」 などと否定的なものの見方が強まります。 うつ病による脳の機能不全が原因で起こっている状態で、患者さん本来の考え方ではないことを理解しておくことが大切です。 職場や家庭でストレスの原因となる出来事が重なってきても、他人に救いを求めることができず、一人で問題を抱え込むようになります。 周囲からのサポートが十分得られないまま、ストレスのきっかけになった出来事を脳が上手に処理しきれずにパンクしてしまい、脳の機能不全が起こるのです。 こういう状態になりますと、物事を悪いほうに悪いほうに考えてしまい、「自分などいなくなったほうがいい」とか、「自殺してしまいたい」とマイナス思考が目立つだけでなく、周囲のサポートなんか頼りにならないと考えたりする結果、悪循環が形成されてしまいます。 うつ病とは、このような悪循環が形成された状態であることを、ご家族も知っておくことが、これからのうつ病治療をサポートする上で大切になります。 患者さんは悲観的な見方が強まり、「自分だけがこんな目に遭っていて、誰も分かってくれないし解決の方法があるとは思えない」という思いが心の中を支配し、治療に積極的ではありません。 大切なことは、患者さんが抱えている問題に共感しつつも、「心の問題は治療では治らない」という患者さんの考え方に巻き込まれないことです。
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