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うつ病の人は、脳の働きが低下しているために、投薬と十分な心の休息あるいは脳の休息が必要になります。 しかし、気分の落ち込みが多い上に、神経が先鋭化して鋭敏化しているため、ものの見方が偏ってしまい、常に満点をとるような成績を上げなければ落伍者のように考える傾向があります。 いくら「心の休息が大切です」と担当の医師に言われても 「休むことは悪いことだ」 「休んでいる自分はダメな人間だ」と考えて、休息を取る気持ちになりません。 それだけでなく、職場でも家庭でも仕事や家事を長く休めるのであれば、それにこしたことはありませんが、現実に、休むとなれば、いろいろと考え込むこともあって悩む人も多いでしょう。 しかし、薬物治療の効果がしっかりと現れるようにするためにも、ひとまず体調不良を理由に休むことが大切で、これまで一人で抱えてきた心の負担を軽減することが必要です。 会社で働いている場合は、「休養」という形をとったり、専業主婦の場合は自宅にいるとあれこれと気になるため、「入院」という形をとったりして、今まで患者さんがストレスとなっていた環境からいったん離れ、休息できる環境づくりをサポートしてあげるのが良いでしょう。 患者さんは、休むことが悪いことだと思っている一方で、何かやってみてもうまくいかずに、どうしてよいか分からず困っているため、ご家族から「今は休むことが最優先だよ」といってもらえることで、心の負担はとても軽くなり、休もうという気持ちになれます。
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