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私が大学四回生の頃、何かペットを飼いたいと思った。 朝起きたらふと、「そうだ猫を飼おう」と思い至ったのだ。 とても唐突だった。 それまで自分の性格は猫に似ていると思い、わがままなところ、自由気ままなところ、ツンデレなところがそっくりだと思った。 自分と相性が似ている猫ならうまく付き合っていける、そう思っていたのだ。 それでネットで「可愛い子はいないかな〜」と物色をし、とてもつぶらな瞳の種を見つけた。 それはスコティッシュフォールドだった。 スコティッシュというのはスコットランド生まれということ。 フォールドは折れるという意味で、垂れ耳のことを表していた。 私が選んだ子はフォールドの中でも垂れ耳ではない、立ち耳のスコだった。 つまりは耳が普通のスコティッシュフォールドだった。 目が合ったときから可愛いと思ったので、迷わず即その子に決めた。 お金を払って、千葉県だったので、郵送で送ってくれるとのことだった。 送られてきたダンボールを取りに収集所みたいなところに行くと、ダンボールに割れ物とか衣服とか生ものとか書いてある横に猫と書いてあった。 普通の荷物として送られてきていたのだ。 それでちゃんと呼吸ができるように穴が開けられていて、そこから中の様子を覗き見ることができた。 愛らしかった。 写真で見たのと一緒だと思った。 早速車に乗って家に猛ダッシュで帰った。 早く中身を開けて一緒に戯れたかったのだ。 それで放し飼いにすることにした。 檻に入れて育てるのはなんか可哀想な気がしたのだ。 それでその日は学校があったので、朝放置して学校に行き、帰ってくると畳んだ布団の上に何やら黒い物体があった。 |
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