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喜怒哀楽が激しかった。 自分の感情をコントロールすることができなかったのである。 どうにも困った人になってしまった。 しかし定型うつだろうが非定型うつだろうがうつには変わりがない。 きっと治るだろうとそのときは思っていた。 しかし三ヶ月経っても治らない。 「いったい私のうつ症状はいつまで続くのか」そう思わずにはいられなかった。 このときの主治医の先生は優しかった。 笑顔が特徴的で、 「私はこうこうこう思うけどあなたもそう思いませんか?」 と優しく問いかけてくれるのであった。 その先生の話を聞いていると不思議に落ち着くことができた。 うつで苦しんでいてもその先生の話を聴くと幾らかマシになる。 そんな効果があった。 「付き合う人によってこんなにも変わるものなのか」と思った。 イライラしている人のそばにいるとイライラする。 幸せな空気を醸し出している人のそばにいると自分も幸せになれる。 誰だってそうかもしれないが、私は人一倍他人の影響を受けやすかった。 すぐ感化されてしまうのだ。 だからこのときはこの人が主治医で良かったと思った。 とても雰囲気が穏やかで焦りが感じられなかった。 安心して何でも話すことができた。 私は主治医をコロコロ変えているがその中でも一、二を争う明るさだった。 病気に対してもとても親身になってくれた。 人あたりが良かったのである。 「私も人を安心させられるような人になりたいな」 そう思わせるオーラがあった。 非定型うつだというこの先生を信じようと思った。 実際自分でも新型うつかなと思っていたので、 それに似ている非定型うつはちゃんと病気として認知されているのだと思った。 少しホッとしたような気分だった。 それから私は非定型うつのことを調べまくった。 でもあまりいい情報を得られることはなかったので、大人しく薬を飲み続けることにした |
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