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自分で乗り越えるしかなかった。 自分の力で起き上がるしかなかった。 うつの苦しさに加え離婚のショックというのは相当に辛い。 想像を絶する辛さだ。 親と話す気もなくなっていた。 当時はもうショックが長く続きすぎたことで親と何を話していたか覚えていない。 親は「辛いことばっかり考えていても仕方がない。なるようにしかならない」と言っていた。 私は無言でその話を聞いていた。 マイナスなことを言っても親が嫌がるだけなので、なるべく普通の話題をしていたように思う。 ニュースのこと、天気のこと、両親の親族のこと。 当たり障りのない会話をしていたように思う。 それでも内心は辛かった。 「誰かこの気持ちをわかち合える人はいないのか?」 そう思っていた。 奥さんに離婚をされもしたが私は今でも思っていることがある。 それは奥さんが今でも好きだということだ。 別れても好きな人。 奥さんに暴言を吐くことも多かったが、たくさんの愛情を注いでいた。 それは無理してやっていたことではなくて自然にやっていたことだ。 向こうから要求されたことでもない。 私がそうしたくてナチュラルな気持ちでしていたことだ。 それゆえに離婚されても今でも好きな気持ちは変わらない。 変わらず愛している。 その理由は、奥さんには悪いところはほとんどなかったからだ。 悪いのは全部私だった。 過ちを犯したのは全て私であった。 悔やんでも悔やみきれない。 私の奥さんに対する接し方が自由奔放すぎて相手のことが見えていなかった結果だ。 何とも情けない結末である。 こうして私の人生は離婚という十字架を背負っていくことになる。 |
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