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遠距離恋愛も二年が過ぎた頃、もうそろそろいいのではないかということで結婚の話が出た。 結婚したかった理由は、三年目がブームだったこと。 早く二人一緒になって生活したかったこと。 会社から家賃補助が出ることなどであった。 彼女も遠距離恋愛に疲れていたし、「そろそろ頃合なのでは?」と思っていた。 それで結婚式を挙げようということになった。 式場は一年前から予約を取らないと式を挙げられないということだったので、 早急に式場を探しに行った。 行った場所はというと京都だった。 京都にした理由は、大学の頃よく遊びに行っていたのと、神戸と岐阜の間なら京都だろうということでそこにした。 式場探しにはかなり苦労した。 私は嗜好が強いこともあって、なかなか自分の気に入るところがなかった。 それで十件は回っただろうか。 結局決めきれずにいた。 そこで彼女はデパートの上のところが良かったと言うのだが、当初私はデパートの上という立地に難色を示していた。 結婚式を挙げるのにデパートの上はないだろうと思っていた。 上といっても屋上ではなくちゃんとしたフロアなのだが、デパートということに気分が乗らなかった。 |
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