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しかし結婚は女性のほうが優先される。 私は仕方なくその意見に賛成した。 当初は嫌々だったが、最終的にはその式場をえらく気に入ってしまった。 階段があって体育館みたいな舞台があって「どうだ広いだろう」と友達に自慢していた。 結婚式を挙げるときには少し誇らしくなっていた。 結婚式の打ち合わせでは京都に三、四回通った。 距離は遠かったが、行くのが楽しみだった。 自分たちの好きなように物事を選んで、好きなように進めていくのが楽しかった。 このとき私は三十九度の高熱を出す。 フラフラになりながら式場の打ち合わせに行った。 最初の方は我慢して説明を聞いていたが、途中から耐えられなくなって、 控え室で寝ていることになる。 式場の人が水を持ってきてくれた。 それで毛布もかけてくれて嬉しかった。 彼女と式場の担当者に「大丈夫?」と心配された。 「大丈夫」と私は言ってなんとか起き上がって式場を後にした。 この日はえらく疲れて、帰ってきて早々に布団に入って寝てしまった。 肝心の結婚式はというと自分の中では大成功だった。 披露宴では兄貴夫婦も駆けつけてくれ、その長女に花束をプレゼントしてもらうという余興があった。 ディズニーの音楽と共に花束を新郎新婦の前まで持ってきてくれて手渡ししてくれた。 後ろを振り向かせ写真もいっぱい撮ってもらった。 二次会も新郎自らドラムを演奏し、カラオケまで二人で歌って大満足の一日となった。 この日はずっと気が張り詰めていたこともあって、かなりクタクタになったが生涯忘れることのない良い結婚式となった。 |
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