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この憂鬱感が出たときには何もできない。 本を読むこともパソコンをすることもテレビを見ることもできない。 ただひたすら布団に潜り込んでこの憂鬱感が抜けるのを待つしかなかった。 そしてなぜだかわからないが布団に入っていると、二時間くらいで憂鬱感がどこかに行ってしまうのだ。 「あれはなんだったのだろう?」そう思わせてしまうくらい普通に戻ってしまうのだ。 まるで憂鬱感モードから普通モードに戻ってしまうような。 それであれだけ病院に行って先生に訴えて治してもらおうと思っていた気持ちが、ストンとなくなるのだ。 ゼロか百かみたいな気持ちだった。 それでも憂鬱感が出たときには死にたい、辛い、発狂しそうだという気分になる。 実際に両親にも辛い気持ちをメールで送っている。 「これは鬼だ。悪魔だ。もう会社なんか行かない。 私は死ぬ運命なのだ」とかなり悲痛に叫んでいた。 どうしようもないこの憂鬱感。 罪悪感もあった。 後ろめたさもあった。 とにかく憂鬱感が出ると全てがマイナスの方向に引っ張られてしまう。 「私は生きている価値がない、死んだほうがマシだ。 もう二度と結婚なんてできるはずがない」 そう本気で思ってしまうのだ。 自分の思考をプラスに変えようとしてもそんなことは許してくれない。 できるはずもなかった。 頭が自動的にマイナスに引っ張られているのだから。 これは誰にもどうすることもできなかったのが辛い。 憂鬱感によく効く薬をもらっていたが全然治る気配がなかった。 薬で治すとかそういう次元ではなかったと思うが、 薬以外対策がなかったので、半ばダメ元で薬を飲んでいた。 結局この憂鬱感は今でも襲われることがあって、日々恐怖を感じながら生きている。 うつ病とは本当に辛いものだ。 ⇒続き ⇒目次に戻る |
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