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「やっぱり幸せに向かって進んでいる人達は雰囲気も幸せなんだな」と思っていた。 明るくて優しくて気さくに話をしてくれる。 そんな人たちに囲まれているだけで自分も幸せな気持ちになれた。 ありがとうと言いたかった。 しかしそのトレーナー養成講座が終わったあと、何か異変を感じていた。 体がどんどんしんどくなっていったのであった。 一日、二日と過ぎ、体が動かなくなっていくのを肌で感じていた。 これはどうしたことかと思っていた。 あんなに満足したワークショップだったのに帰ってきてこの辛さはなんなんだ。 躁うつからうつに落ちてしまったような気分だ。 原因は不明だが、おそらく久々に人と長話をして刺激が強すぎた結果だと思っている。 このあと慌てて主治医のところに行き、体調が悪くなったことを話した。 そして薬をもらったが極度の不安障害が出てきた。 まるで心臓をグーで潰されるみたいな、両手で挟み込まれているような、強烈な不安と焦りを感じていた。 これは耐えるのが困難に思われた。 あまりにしんどかったため、二週間後の通院を無視して主治医のところに助けを求めにいった。 そして一番即効性のある薬を懇願してもらい、すぐさま薬を飲んだ。 それでも効き目が現れてくるまで最短で四、五日かかると言われた。 そんなに待てないと思った。 今にも不安に押しつぶされるような心境だった。 当時は不安で動けなかった。 体がしんどくて動けないことはあったが、 不安と焦りで動けなくなるという経験はなかったので、めちゃくちゃに辛かった。 例えるなら、日本刀で体を真っ二つにされて、 心臓を握りつぶされるようなそんな心境だった。 胸のあたりが特に苦しかった。 差し込むような不安と恐怖。 主治医からは「そういう強烈な不安や焦りが出たときはこれを飲むといいから」と、舐めるとすぐに溶けて効くという薬をもらっていたため、 慌ててそれも飲んだ。 そうしたら不安や恐怖がぼやけ、何だか少し和らいだ気がした。 でも次の日になったら、また朝から恐怖の日々の始まりだった。 主治医には「そんなにしょっちゅう診察に来られても困る。 薬は限界まで出しているのだから様子を見るしかない」と怒られた。 また「強い意志が必要だ」と言われたので、 症状をぼやかす薬はそれ以降一度しか飲まなかった。 自分の力で不安と恐怖を押し込むんだと意識が朦朧とするなか、 気合と根性で耐えていた。 かなり悶絶して一歩も動けなかった。 このときにあのワークショップに行かなければ、 いや健康なときに行くべきだったと後悔した。 この苦しみから寝たきり生活が三ヶ月続くことになる ⇒続き ⇒目次に戻る |
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