|
一回目のときは一週間くらいで動けたが、二回目の休職は動けるようになるまで三週間くらいかかった。 とにかく一日中ベッドで過ごす。 やることといったら寝ている向きを変えるだけ。 ひたすらベッドで寝返りを打っていた。 とにかく辛かったのを覚えている。 「何もしていないのにこんなに辛いなんて」そういう心境だった。 何もする気が起きない。 猫と遊ぶ気も起こらない。 ベッドで寝ていると足元にやってきてくれるのだが、それを揺すって遊ぼうという気持ちがなかった。 季節は冬を終え、綺麗な桜が咲く頃だった。 外では華やかな花が咲き誇っているのに自分は布団にうずくまっている。 何だかちっぽけな存在に思えた。 自分で自分を罵ることもあった。 「なんてダメなやつだ」 「ちょっと気合を入れただけでこのザマだ」 「本当に情けない」 そんな事をブツブツ言っていた。 ⇒続き ⇒目次に戻る |
|
||