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私はやってしまったという思いもあるが、もっと丁寧に事細かに教えてもらいたかったので仕方がないと思い、先輩がタバコを吸い終わるのを待っていた。 それで帰ってきた先輩に、「もう少し丁寧に教えてください」というと先輩は、 「じゃあ上司のところに相談に行こう」 といって上司のところに相談に行くことになった。 私はちゃんと丁寧に教えてほしいということ、もっと仲良くしたいということ、 別に怒っているのではないということを伝えた。 先輩は仕事でわからないことがあれば自分で調べるかなんかして解決する力を付けていくべきだと言っていた。 子供じゃないんだからとも言われた。 上司も先輩の意見は一理あると言って、 結局私がわがままを言っているだけの形になってしまった。 私が何故そんなに詳細までを教えてもらいたかったかと言うと、その手順をマニュアルにして欲しいと依頼されていたからだ。 マニュアルを作るからには一から十まで丁寧に書かなければならないと思っていた。 それで先輩に懇願していたのである。 その場はそれで終わって、先輩が聞いたら教えてあげると言うので、わからないことを十分置きくらいに立て続けに聞いた。 先輩もほかの仕事があるのでウザかったと思う。 それでも嫌な顔をせずにわからないところを教えてくれた。 私もわからないところは自分で調べて実際にやってみて、手探り状態の中なんとかマニュアルを作れるレベルにまで持っていった。 しかし、このとき異変を感じていた。 なぜか息苦しい。 呼吸がしづらい。 よく自分の体を省みてみるとお腹がけいれんしていた。 それは先輩とバトったときの後遺症だった。 自分が強く主張して引き下がらなかったおかげで、体がおかしくなっていた。 自分ではどうすることもできなかった。 ひたすら上腹部のけいれんと戦いながら仕事をしていった。 結局このけいれんが治まるまで半年以上続くことになる。 自業自得とはいえ、辛かった。 ⇒続き ⇒目次に戻る |
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