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社会人一年目を過ぎた頃、なんとなく違和感を感じた。 なぜか仕事が楽しくないのだ。 やっている仕事が苦痛に感じられる。 面白くない。 でも、そんなことを言ったところで 結局会社には行かなければならないのだ。 それしか生きる道はないのだ。 周りはみんな普通に会社に行っている。 自分も行かなければならない。 誰かに相談したところで会社からは逃げられない。 それが苦しかった。 それでも、それなりに前向きに会社に行っていたと思う。 心の中では文句を言いながらいつか乗り越えられる、いつか楽しいと思える日々が来ると信じ込んでいた。 でも、そんなにうまくはいかなかった。 二年目、三年目になるにつれてだんだんとしんどくなってきた。 働いていても辛い。 とにかく辛かった。 私はこの頃に結婚をする。 社会人三年目の結婚はブームみたいなのがあって波に乗っていた。 結婚式の準備はとにかく楽しかった。 曲選び、写真の撮影、来賓の選択。 自分たちが主役になれることを心の底から楽しんでいた。 奥さんとずっと一緒に暮らすことができる、それが嬉しかった。 私は子供の頃から結婚なんかしない、 永遠の愛なんて存在しないとすさんだ子供だったが、 奥さんが見事にそれを打ち破ってくれた。 奥さんと一緒にいれば愛が冷めるどころか、ますます愛情が強くなっていった。 ⇒続き ⇒目次に戻る
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