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そこで奥さんと私は出会うのだが、二回生で出会ってから四回生になるまで特に何も起こることはなかった。 そして四回生になる直前、就活が始まっていたので、私は奥さんに「一緒に自己分析をやろう」「自分で自分の長所を見つけるより、お互いに見つけ合ったほうがより多くの長所が見つかる」と言って誘った。 奥さんもその考えに賛成で、よく二人で就活の準備をしていた。 エントリーシートを互いに見せ合ってどこをどうすれば良くなるのか、どこが間違っているのか、どういう表現をすれば相手に伝わりやすくなるのか、そんなことを話し合った。 そうしてお互いのことをどんどんと掘り下げていくうちに、相手に親近感を持つようになった。 二人共お酒は弱いのだが、お酒を飲みに行くことも多くなり、さらにお互いのことを深く知っていった。 お互いの家族のこと、趣味のこと、なぜこの大学に入ったのか、好きなタイプはどんな人なのか、そんなことを夜通し中語り合った。 私は幸せだった。 「こんなにも価値観が似ている人がこの世の中にいるんだ」と思っていた。 正直付き合ってもいないのに私は浮かれていた。 そしてある日告白をした。 しかし無視された。 正直えぇぇーーーっと思った。 それで後日話を聞くと「声が小さすぎて聞こえなかった」と言われた。 そうなのかと思い、相手から私に付き合ってくださいと言うようにけしかけた。 それで二人は一緒に付き合うことになった。 |
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